不安と孤立を見捨てない石坂わたる 中野区議会議員・無所属
たつのこ通信
Vol.8 2013. May.(3月号)

-1面-

http://ishizakawataru.net/ twitterID:@ishizakawataru   編集・発行:共生中野
〒164-0014 中野区南台2-51-7-305  TEL:03-6304-8758  E-mail:09wishizaka@mbr.nifty.com 
【中野区議会】〒164-8501 東京都中野区中野4-8-1 TEL:03-3228-8874(無所属控室)

みんなが安心して暮らせる共生社会を創っていく

 いじめを苦とした自殺、学校での体罰、そして成年スポーツにおける暴力指導などについての報道が続いています。私自身も暴力に関する相談を複数受けました。これまでも、いじめや自殺・虐待などについて議会で触れてきましたが、2月の定例会ではDVと虐待について改めて質問しました。限られた質問時間の中で十分な掘り下げはできませんでしたが、今後も取り組み続けていきたいと思います。

 暴力には、身体的なもの以外に貧困や飢餓、抑圧や差別なども含まれます。また、個人から個人への暴力と同じように、集団から集団、あるいは集団から個人への暴力も存在します。
 日本人/外国人、障がい者/健常者、性的マイノリティ/マジョリティ、強者/弱者、コミュニケーションの得手不得手など、違いを個性や特徴としてとらえることが必要です。

 そして、虐待やDVが起こらないようにしていくのはもちろんのこと、他者に対して経済的・社会的に不利な立場を強いることや、息苦しさや不便さを押しつけることのない共生社会を創っていけるよう、「共生中野」の名に恥じないようにがんばっていきたいと思います。

石坂わたる

プロフィール
石坂わたる:1976年生まれ。養護学校教諭、区立 第七中学校・第十中学校 介助員などを経験し、平成23年、中野区議会議員選挙にて初当選。精神保健福祉士、行政書士。

学習会レポート 2013年2月3日(日)

多様な当事者活動を学ぶ

 発達障がい、HIV、外国籍など、さまざまな不便さを抱えて社会への働きかけを行う方々に、その内容や実績、思いをお聞きしました。

 王慧槿さん(外国籍の都立高校元教諭。多文化共生センター東京代表)からは、ご自身の在日中国人としての経験や教師としての経験・取り組みから、外国人児童・生徒に対する適切な教育に関するお話をうかがいました。

 金子磨矢子さん(成人発達障がい者のための就労支援施設Alternative Space Necco代表)には、ご自身と娘さんの発達障がいに関して、中学校選びやNecco設立から運営について話していただきました。

 長谷川博史さん(日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス代表)には、行政を動かす具体的な方法、国連など世界中と連携した活動などをお聞きしました。

 3人はそれぞれ別の活動をされてはいますが、行政の中で専門家を育てることの必要性、社会の受け皿や理解がないことによる二次的な障がいや不安の発生などの課題について、共通の話題として話すことができました。取り組む問題は違っても、社会の中で問題を共有し、誰もが生きやすい環境を作っていくという方向は同じです。参加者からも「これまで知らなかった問題も自分の生活と無関係ではないと感じられ、有意義だった」との声が聞かれました。

次回学習会は4面へ!

 

-2~3面-

平成25年第1回定例会
(2月15日〜3月21日) 一般質問

▼災害時要援護者の避難所整備を進めて

・災害時要援護者とは…乳幼児、高齢者、障がい者など、災害時に支援が必要な人々。
・二次避難所とは…災害時要援護者のための避難所。協定を結んで社会福祉施設などを指定。

石坂 昨年9月の総合防災訓練では途中からの豪雨で、障がい者がこの後どうすればよいか必要な情報が得られにくい状況が発生した。実際の災害時に混乱がないよう、災害時要援護者が直接二次避難所へ避難できるようにすべき。二次避難所を日頃から周知するとともに、災害時にすみやかに提供できないか? また、提携施設の受け入れ可能人数を調べ、飲食物の備蓄をしては?
区長(田中大輔) 一部の社会福祉施設について早期に体制を整備する。場所は区報等で周知を図る。収容スペースの確認や開設手順、備蓄に関して具体的な協議を進める予定。

○石坂わたるの目

二次避難所の訓練や実施調査が遅れています。しっかり進めることが必要です。

 

▼仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)を推進する企業を評価すべき

石坂 新たな「ワーク・ライフ・バランス推進企業認定制度」を入札の評価にも使える基準とすることや、社会的責任(CSR)の一環として取り組む企業の社会的評価が高まるよう認定結果の広報を望む。
政策室長(竹内沖司) この制度は、長時間労働の削減や育児・介護休暇の取得促進、多様な勤務形態の導入などに積極的に取り組む区内事業者を認定し、ワーク・ライフ・バランスを推進するもの。区ホームページ等での公表など、検討し制度構築を図りたい。

○石坂わたるの目

「ワーク・ライフ・バランス」とは、仕事と(私的/公的な)生活の適正なバランスを指します。

 

▼デートDV・同性間DVにも対応や支援の充実が必要

石坂 同居同性カップルの家庭内暴力や、男女間・同性間デートDVなどにも、男女夫婦間のDVと同様に被害者保護の取り組みが必要では?
政策室長 デートDVや同性間DVを含め、暴力防止の情報を発信する。DV防止法の配偶者には事実婚を含む。同性カップルも事実上の婚姻関係が認められれば事実婚と扱う。こうした問題に取り組むNPOなどと協力を検討したい。

○石坂わたるの目

既婚・事実婚・未婚を問わず、DVに関する取り組みを期待します。

 

▼男女共同参画センター移転後もサービス充実を

石坂 男女共同参画センターの区役所内への移転を機に他部署との連携強化や情報共有、窓口のワンストップ化が望む。
政策室長 可能な限り対応したい。
石坂 同センターで活動をしてきた団体への支援をどうするか? また、専門施設の建物がなくなることや、その後に目指す男女共同参画について、区民への十分な説明が不可欠では?
政策室長 研修室や保育室は、勤労福祉会館の施設として利用に供し、適宜利用料を免除する。移転の周知や情報発信の活動を強化する。

○石坂わたるの目

窓口のワンストップ化とは区民の相談に一カ所の窓口で対応することです。何カ所もの窓口に足を運んだり、何度も同じ説明をしたりする必要がなくなります。

 

 

平成25年第1回定例会
 総括質疑

▼区民住宅の空室対策で収入増を図るべき

石坂 区民住宅の空室解消で家賃収入はどの程度増えるか? 入居者募集では民間業者との協力など工夫も必要では?
都市基盤部副参事(都市計画担当 相澤明郎) 空室が1戸解消すると年間家賃収入は約180万円。来年度は指定管理者に募集を委託し、民間不動産店や賃貸物件紹介サイトなどを活用し空室解消を図りたい。
石坂 10戸で1800万円となる。支出を絞るだけでなく歳入を増やす工夫も必要だ。

▼65歳以上の障害者福祉手当第2種制度廃止に反対!

石坂 1356万円の予算が確保できれば、″生活保護受給者を除いた住民税非課税≠フ障がい者の手当を継続できると考えられる。また、障がい者が区政情報を知り、区に意見を伝える情報アクセス権≠どのようにとらえているか?
健康福祉部副参事(障害福祉担当 永田純一)障がいのある方もない方も、同じ区民として区政に関する情報を得て、その情報に基づく意見表明や区政参画を進めるために、アクセスは重要。
石坂 手当廃止について、区は各障がいに合わせた情報提供をしていない。また、障がい者関係団体も参加する自立支援協議会からの指摘が、手当廃止を巡って十分に活かされていない。これではアクセス権の保障が不十分。現金給付である手当廃止後も、サービス給付である障害福祉サービスが使えるとのことだが、障がい当事者や福祉施設職員等が、高齢障がい者が利用できる各種制度のしくみを知らないケースもある。
健康福祉部副参事(障害福祉担当) 65歳以降も利用可能な障害福祉のしくみについては個別案内の他、職員対象の研修などで制度説明をしている。今後も相談支援機関などを通して周知に努める。
石坂 受給者の地域生活支援(障害福祉サービス)の利用状況、当事者の声、将来予測について詳しく調査していない。十分な調査の上で改めて検討をすべき。
健康福祉部副参事(障害福祉担当) お示しした日程で進めてまいりたい。

○石坂わたるの目

手当廃止の前に、収入を増やす工夫も必要です。また、障がい者の情報アクセス権の保障も不十分であるとして質問しました。この手当廃止を巡っては複数の党が共同提出した修正案が可決され、廃止ではなく、5割削減という結果になりました。

▼ファミリーバイオレンス防ぐための取り組みを

石坂 区独自で被虐待児の保護をしては?
子ども教育部副参事(子ども家庭支援センター所長 黒田玲子) 都の一時保護機能が満床で使えない場合に限り、区内施設を利用した保護を予定。
石坂 障害者相談支援事業所の業務に障がい者虐待防止も加えては?
健康福祉部副参事(障害福祉担当)今後、通報窓口機能を担う予定。
石坂 人口1万人当たりの高齢者虐待相談件数が他区と比べて低く、減少傾向。疑わしい場合にも通報をしやすくする工夫をしては。
健康福祉部副参事(福祉推進担当 小田史子)啓発活動を充実したい。
石坂 児童・障がい者・高齢者虐待など家庭内での暴力(ファミリーバイオレンス)やマルトリートメント(子どもに対する大人からの不適切な関わり)について、家庭支援をすべき。事例検討など質的評価を積み重ねて取り組むべきでは? 対応する職員のスキルアップも必要。
鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当 齋藤真紀子) 事例検討会で関連部署・機関の職員とともに評価、検証を行い、今後の対応に活かしている。スキルは、研修参加とともに経験を積み、知識や対応力を身につけている。
石坂 すこやか福祉センターにファミリーバイオレンスの未然防止の期待をしたい。すこやか福祉センターは、田中区政の成果の一つと考える。当初の思いが形骸化しないよう、支えあいのまちづくりのために、しっかりとしていただきたい。

○石坂わたるの目

すこやか福祉センターは、乳幼児を含む児童、高齢者、障がい者などさまざまな福祉のニーズにワンストップで対応するために作られました。組織が形骸化せず機能するよう期待します。

 

 

子ども文教委員会 1月28日

・障がい児施設アポロ園の指定管理者制度導入について質問。家族が育児疲れを感じた際、障がい児の宿泊利用が可能になるレスパイト事業が開始されるとのこと。
・学校再編の意見交換会の報告に対し、学区を分割したうえで他校と統合される新山小学校の例について質問。「統合により入学児童数がますます減るのではないかという危惧もあり、安心できる説明や対応が必要では」との問いに、石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)は「どんなに人数が少なくなってもきちんと支援をしていくことを、入学する子どもの保護者に伝え、さらに子どもの数が減らないようにしていきたい」と答弁。

 

★一歩一歩 着実に!

石坂わたるは、どの政党にも会派にも所属しない無所属議員ではありますが、区民の声に耳を傾け、一歩一歩着実に、中野がもっと住みやすい街になるようにしていきたいと思います。

24年度における進捗

石坂わたるがこれまで議会でした質問・要望した件は、現在このように進んでいます。

中野区への被災地からの
避難者に個別支援を
すこやか福祉センター職員が全戸訪問を行い、必要な支援につなげた。

外国人登録制度廃止の
周知を
外国人住民への個別通知実施。

生涯学習館廃止後の
団体サポートを
複数の団体が学校支援ボランティア団体となって各校での活動を続けている。

区有施設窓ガラスの
耐震化を
25年度中に学校を含む全区有施設のガラスの100%耐震化(飛散防止)が完了予定。

高次脳機能障がいに支援拡充を
連携会議や家族会の立ち上げに向けて準備中。

点字ブロックの色彩に配慮を
区道の点字ブロックについて弱視者にも見えやすい黄色で整備していく条例案が可決。

被災地支援活動に助成を
被災地支援を行う公益活動団体も政策助成の対象となった。
また、中野ボランティアセンターによる被災地支援などに充てられるボランティア基金の原資とすべく、区役所内に使用済みインクカートリッジの回収ボックスを設置。

HIV・エイズの予防啓発
中野駅ガード下で啓発パネル展示。12月のエイズ予防月間に健康福祉部とすこやか福祉センター職員が勤務中に身につけるHIV・エイズの啓発のためのレッドリボンの配布。

発達障害に関する
相談窓口の広報
区報に発達障がいに関する情報掲載。成人の障がい者相談支援担当の連絡先も掲載された。

災害時二次避難所の整備
二次避難所となる施設の実施調査・開設訓練が、年間1施設から2施設に増加。開設訓練に障がい者が実際に参加し、当事者目線を踏まえた実地調査を行った。

質問内容詳細はたつのこ通信のバックナンバーをご覧ください。

(写真説明) 一般質問の様子
(写真説明)アドボカシーカフェのスピーカーとして

-4面-

★お茶会やってます

 区政報告の他、みなさんが日頃感じている思いなどについておしゃべりするお茶会を、2カ月に1度ほどのペースで開催しています。

 幅広い年齢層の方が集まり、中野区や生活について毎回たくさんのアイデアやご意見をいただいています。お茶を飲んだりお菓子を食べながらざっくばらんに和気あいあいとした雰囲気で、話や簡単なワークショップなどもしています。「暮らしについて考えたい」「中野のことを話したい」という方、ぜひお気軽にお立ち寄りください。

次回のお茶会

予約不要・途中入場可・飲食代は各自負担
4月13日(土) 14:00〜16:00
6月17日(月) 19:00〜21:00
キッチンそら(中央5-48-5)
※中野駅南口から徒歩6分
TEL 03-5340-7803
※各自のご飲食代のみご負担ください。

 

 

● 次回学習会のお知らせ ●
地域を支える場所作り コミュニティカフェという形

“コミュニティカフェ”という言葉を
ご存知ですか?
地域の人々が集まり、出会いや活動の場所となるべく作られたカフェ(飲食店)です。福祉や街づくりなどを目的としたコミュニティカフェが、全国で増加しています。地域社会を支えるコミュニティ作りの場としてさまざまな役割が期待されるカフェやバーを運営する方々に、その取り組みや意義、運営方法などをお聞きします。

日時:5月25日(土)13:30〜16:00
会場:キッチンそら(中央5-48-5)
参加費:なし(各自のご飲食代をご負担ください)

中川弥生子さん(キッチンそら 店長/NPO法人障害者の就労を進める会理事長)
木村知昭さん(ソーシャルエナジー株式会社 代表取締役)
徳本裕之さん(ZATTA マスター)
丸山伊太朗さん(ウナ・カメ・リーベラ オーナー/エカイエ)

 

 

★みんなをつなぐ 石坂わたるの活動報告

1/6   南台商店街振興組合新年会来賓
1/8   日本女子大学「現代家族論」講義にてゲストスピーカー
1/10  東京都行政書士会、東京行政書士政治連盟並びに成年後見支援センター ヒルフェ共催 賀詞交歓会来賓
1/11  南中野地区町会連合会新年の集い来賓、中野区職員労働組合新春旗開き来賓、東京行政書士会中野支部新年賀詞交歓会来賓
1/13  前原町会新年会来賓
1/14  中野区成人式来賓
1/17  中野区体育協会・中野区スポーツ推進委員会合同新年懇親会来賓
1/18  中野区福祉団体連合会新年懇親会来賓
1/19  在日本大韓民国民団東京中野支部新年会来賓
1/20  中野消防署団始式来賓、LGBT成人式来賓
1/28  板橋区立志村第二中学校を子ども文教委員会で視察「区立小中学校大規模改修について」
1/29  東京土建新年会
2/1   中野区職員によるおもてなし運動発表会
2/2   区民ふれあいの集い来賓
2/5   コープ会プラスミーティング
2/11  日本青年会議所中野区委員会第二成人式パネリスト
2/19  区の住み替え支援事業についての石坂の取り組みが、毎日新聞朝刊「結婚に法の下での平等を」記事内で紹介
2/23  すばるまつり
3/2   さくら館まつりに谷戸小学校ほのぼのファミリー合唱団の一員として参加
3/3   いずみ教室修了式
3/14  東京商工会議所中野支部懇談会
3/15  区立かみさぎ幼稚園 修了式来賓
3/16  中野みなみ保育園 卒園式来賓
3/17  中野区障害者防災委員会シンポジウム
3/18  東京都行政書士会中野支部春の宴、朝日ニューススター「ニュースの深層」インタビュー部分の放映
3/19  南中野中学校卒業式来賓、政治山セミナー
3/20  「石巻市立湊小学校避難所」上映会
3/22  新山小学校卒業式来賓
3/23  中野区役所にて行われたカイゼンサミット、ソーシャル・ジャスティス基金「アドボカシーカフェ」スピーカー
3/24  あとりえふぁんとむフェスティバル

★ボランティア募集!

中野区内でのたつのこ通信の配布、郵送準備などをお手伝いしてください。配布はご自宅の近くだけでもかまいません(50部程度から可能)。

★メールニュース配信中!
議会質問の日程やイベント予定などを、メールで配信しています。
09wishizaka@mbr.nifty.com

★通信を郵送します!
たつのこ通信は年に4回ほど発行予定です。ご希望の方には郵送いたします。

★お話をうかがいます
 中野区議会内では、無所属議員控え室に在室しています。ご相談・ご意見をうかがいますのでお電話・メールで在室確認の上、お気軽にどうぞ。また、3名以上の区民の方の集まりにも調整の上、おうかがいします。

視覚障がい者の方など必要な方には音声版のたつのこ通信(ダイジェスト)をご用意できます。

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