私の思い
近年では「安全神話は崩壊した」、「格差が広がっている」という雰囲気が社会の中に広がっています。
また、東日本大震災のあと、
「こんな社会になったのは〜が悪い」という犯人探しや、「みんなが辛い思いをしているのに…はずるい、とんでもない」という嫉妬、「自分は負け組になりたくない」という強迫観念などが社会に広がりつつあります。
競争で勝った人だけが不安定な場所から脱出することができ、負けて脱落をした人はセイフティーネットで救われることがない社会や、坂道を頑張って登っていこうとする人を引き下ろそうとする社会は、私たちが望む社会なのでしょうか。
将来に対して見通しや期待が持てない人が、若者、働き盛りの人、高齢者など世代を問わずに増えています。また、失業、災害、病気などによって社会的弱者・少数者になってしまう不安を多くの人が抱えています。
そして、そうした不安が、弱い子どもや高齢者に対する虐待、障碍者や在日外国人に対する嫌がらせ、ホームレスや同性愛者などに対する暴力事件などにも少なからぬ影響を与えているのではないでしょうか。
私は養護学校や中学校、教育センター等の教育の現場・子育て支援の現場で働く中で、様々な子どもたちやお父さん・お母さん、大人になった卒業生と出会ってきました。また、私は、中野で暮らす性的少数者の当事者でもあり、同性のパートナーと共に生活をし、様々な不安や不便と向き合ってきました。そして、シングルマザーの方や、障碍を持つ方、様々な分野で活動をする専門家やボランティアの人と一緒に様々な課題に取り組んできました。
中野区は社会的な弱者・少数者が数多く暮らしています。
言い換えれば多様な生活の背景や視点を持つ人が隣近所に暮らしていて、多くの考えかたや経験を出し合って共に地域を作ることができる仲間がいる、ということです。私は「不安と孤立を見捨てない区政をこの中野で作っていきたい!」という想いを強く持っています。